八王子城 ― 御主殿跡の新規発掘調査
八王子城の御主殿跡は今年(平成25年)になって礎石等の復元的整備も終わり、当時どのような建物が建っていたのかがよく分かるようになりました。
しかし実は一部分だけ、これまで全く手付かずで未調査だった箇所があったのです。何でもそこだけ土地の所有者がいて、行政との間で折り合いがつかなかったからだとか…。
ところが今回、その所有者とも話しがついて7月から初めての発掘調査が行われているというので、ちょっと様子を覗きに行ってきました。
ちなみに今回調査されているのは黒い線で囲われ、礎石等がカラー(赤・オレンジ)で表示されている部分です。
主殿の残りの礎石(赤)や庭園の通路(オレンジ)と共に、その発掘範囲にスッポリ収まるように池の跡も発見されました☆
※ガイダンス施設配布の資料より。
残念ながら前日に雨が降ったためか、シートが掛けられていて全容を観ることは出来ませんでしたが…
1枚目の図面で「立石」と表記されている岩。こちらは元々、現代の地表面からも顔を出していました。
池の側面かな?石が積まれていた様子が分かります。
なお、池の底は山砂利を突き固めた上から粘土を敷き詰めてあったようで、水を溜める意図で造成されたことは確実です。
今回も調査が終われば、これらの遺構はその他の箇所同様に埋め戻されるのでしょう。その後はどのように復元展示するのかな?
最後に、、、本日の御主殿の滝。
前日の雨にもかかわらず、この水量。。。今年は特に深刻です。このまま枯渇してしまうのではないかと本気で危惧されます。
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