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2014年5月 3日 (土)

絹の道

本日は八王子市鑓水に残る絹の道へ。

地図
2014050301

以下、現地案内板より。

市指定史跡 絹の道
指定区間 御殿橋から大塚山公園(道了道跡)まで
指定年月 昭和四十七年十月二十六日

安政六年(一八五九)の横浜開港から明治はじめの鉄道の開通まで、八王子近郷はもとよ
り長野・山梨・群馬方面からの輸出用の生糸が、この街道(浜街道)を横浜へと運ばれた
八王子の市にほど近い鑓水には生糸商人が多く輩出し、財力もあって地域的文化も盛んとなり、鑓水は「江戸鑓水」とも呼ばれた。
なお、この「絹の道」という名称は、地域の研究者が昭和二十年代の末に名づけたものである。

平成五年五月三十一日

八王子市教育委員会


元々、八王子と横浜方面を結ぶ街道として整備されていた道で、神奈川往還八王子道とも呼ばれます。
生糸は明治の日本にとって一番の貿易輸出品目でした。長野山梨群馬などで生産された生糸は八王子に集められ、この神奈川往還を通って貿易港横浜へ運ばれて行ったのです。
群馬には言わずと知れた富岡製糸場がありますね。

そういった歴史にちなんで「絹の道」と名付けられたのですね♪
特に未舗装部分の約1km区間(地図:濃いグリーン区間)は、文化庁が選定する「歴史の道百選」にも選ばれています☆

絹の道資料館の駐車場に車を停めた後、資料館より少し南にある小泉家屋敷から散策を開始します♪

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小泉家屋敷
明治11年に再建された木造平屋建て入母屋造りの家屋で、屋根は茅葺きです。東京都指定有形民俗文化財に指定されています。

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御殿橋
ここからが市指定史跡に指定されている「絹の道」のスタートです。

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御殿橋を渡ってすぐ、袂には八王子道の道標。(地図:
正面に「此方八王子道
右側面は「此方 はし本 津久井 大山
左側面には「此方 はら町田神奈川 ふじさわ
と彫られています。そして建立はなんと、慶応元年(1865)!

元々は橋を渡る手前、川の南側に建っていたそうですが川の改修工事に伴い、昭和63年に現在の位置に移されました。

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最近すっかり、こういう古街道歩きにもハマってます…f(^_^;

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長閑でいい所♪

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しばらく北へ進むと、右手に「絹の道資料館」があります。
入館無料なので、お越しの際は是非お立ち寄りください。

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さ、いよいよ本格的に峠に掛かります☆
このちょっと先からが、「歴史の道百選」に指定されている区間になります。

と言っても、まだしばらくは舗装路が続くし、それ程期待してはいなかったんだけどね・・・ところが!

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突如現れたこの光景に、もうウットリ…♪

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見事な堀底道に惚れ惚れします☆
しかも、生糸を積んだ荷車を通り易くするためでしょうか、路面には細かい石で敷かれた石畳がまだ残っていました♪

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ほら♪

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途中、ちょっと雰囲気が変わりましたが、こういう里山の風情もまたいいね!

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更に進むと…奥に見えてきましたね、大塚山公園が。

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大塚山公園入り口に建つ「絹の道」道標。
ここまでが市指定史跡に指定されている区間となります。

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大塚山公園の・・・古絵図?
中央上部に描かれているのが、道了堂です。

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絵図の左下に描かれている石段と全く同じですね☆
早速登ってみます。

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道了堂跡
明治7年、鑓水商人が浅草花川戸から道了尊を勧請し、同8年にお堂を建てたのが始まりで、横浜鉄道(現JR横浜線)の開通で絹の道が徐々に衰退していくと、道了堂も昭和58年に解体されました。

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お地蔵さんを損壊するなど・・・言語道断!
新しいお顔が付けられていますが・・・稲川淳二による「首なし地蔵の怪談」の舞台にもなっているとか…(;-_-)

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他にも堂守の老婆が殺害されたり、某大学教授による不倫相手の教え子殺害事件の遺体遺棄現場になったり、、、いろいろある場所らしいです。。。


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峠道って緩やかに登って行くから分かり辛いけど、こうして見ると結構な高さまで登って来たんだね☆

さて、本日の散策はここまでです。

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帰り際にもう1枚♪

また一つ、地元の歴史を体感することが出来て良かったです。

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