宗関寺 (横地監物屋敷跡)

八王子城跡の麓に建つ宗関寺。
元々は延喜17年(917)の創建。荒廃していたものを、北条氏照が八王子城を築く際に堂宇を再建し、牛頭山宗関寺として再興されました。
その後、天正18年の八王子城落城と共に焼失してしまいますが、2年後には寺号を朝遊山宗関寺として再建されています。
氏照によって再建された時の寺地は現在の所在地より少し城山側、氏照の墓所がある付近に建てられており、この場所には当時、氏照の重臣・横地監物の屋敷がありました。
写真に写る門の脇には土塁の様な土盛りが残っており、横地堤と呼ばれています。

宗関寺の堤とは車道で分断されていますが、こちらも横地堤の名残です。
その手前(左)は八王子城への登城路の名残。現在の車道は真っ直ぐ堤を貫通していますが、当時は堤にぶつかって左に折れ、堤の下を城山川に沿ってお城の方へ向かっていました。
ある意味、根小屋地区への最初の防衛線の役割も担っていたのですね。

「寺関宗」

氏照の重臣だった中山家範(勘解由)の孫で水戸藩家老・中山信治が、氏照の百回忌法要を挙行した際に寄進した梵鐘。
※中山信治のお墓も祖父・家範と共に、氏照のお墓(八王子)の横に寄り添うように建てられています。

八王子城跡
涼しい季節になったら、またゆっくり登りに来ます。
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