伝森蘭丸所用の甲冑 ―伊澤昭二コレクション―
快晴に恵まれた土曜日。
家でダラダラしているのも勿体ないと思い立ち、ちょっと愛車を走らせて狭山市立博物館へ。
平成27年3月1日までの会期で、城山砦と鎧展 ―伊澤昭二コレクション―が開催されています。
城山砦とは狭山市に残る城(砦)跡で、柏原城とも呼ばれています。一応、城山砦のジオラマなどは展示されていましたが、展示品のメインはあくまでも伊澤コレクション。何故、城山砦を企画展に組み合わせたのかは若干謎です…(^_^;)
という訳で、本記事でも省略します。
私の一番の目的はこちら・・・
伝 森蘭丸所用 金箔押色々威伊予札胴丸具足
森蘭丸(乱)が如何なる人物か…は、今更説明するまでもないですね。織田信長好きとしては外せません!(笑)
こちらの甲冑は近江の豪商、扇屋(伴)伝兵衛家に伝来したそうです。
台座になっている具足櫃に;
八幡山新町具足櫃 森蘭丸公御召 扇屋伝兵衛
と書かれています。
「南無阿弥陀仏」の前立が特徴的ですね。
甲冑と付随して蘭丸の軍配も伝わっています。
伝 森蘭丸所用 黒漆塗網代製軍配団扇
ところで、
八幡山の麓に広がる滋賀県近江八幡の街には今も新町があり、新町通り沿いには扇屋(伴)伝兵衛家の土蔵(写真)が残っています。
もしかすると、あの甲冑もこの蔵に保管されていたのかも…と考えると、何だか不思議な感じがします。
また、新町には同じく近江商人であった森五郎兵衛邸がありますが、その初代は扇屋伝兵衛家に勤め、別家を許されて独立しました。
伝 豊臣秀吉所用
太閤桐紋白沙羅陣羽織
伝 上杉景勝所用
鉄地黒漆塗縦矧二枚胴具足
(長篠合戦で着用した?)伝 小幡信貞所用
六柏葉紋赤羅沙地陣羽織
伝 小幡信貞所用
黒漆塗二枚仏胴具足
・・・奥には長篠で名を馳せた鳥居強右衛門の有名な絵。
左手前から・・・
伝 北条氏康所用 鉄地黒漆塗十二間筋兜三鱗据金物付
伝 北条氏康所用 黒漆塗日月軍配
伝 伊勢新九郎長氏(北条早雲)所用写し 黒漆塗軍配
三島の佐野美術館で先日まで開催されていた特別展の矢部コレクションでも感じましたが、個人でこれだけの品々を集めてしまう資金力と労力とは、一体どのようにして湧き出るものなのでしょうね(笑)
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