高幡不動尊(楊州周延浮世絵展)と「ちばい」

本日は好天に誘われ、高幡不動尊へ。

言わずと知れた、土方歳三の菩提寺でもあります。

不動堂での参拝を終え、まずは総本堂の大日堂へ。

大日堂では現在、楊州周延浮世絵展が会期を延長して催されています。
楊州周延は元の名を橋本直義といい、越後高田藩出身。
藩士で結成された神木隊や上野彰義隊に加わり、後に榎本武揚率いる旧幕府脱走軍へ。
新政府軍の甲鉄艦奪取を目論んだ宮古湾海戦では、アボルタージュを決行した回天に乗り込み、この戦いで負傷します。
その後、赦免後は絵師として画業に専念し、多くの浮世絵を残しました。
今回の展示は「徳川時代之貴婦人」や「千代田の大奥」シリーズなどの美人画が中心で、戦争画が1枚もなかったのは少し残念。
会場が大日堂でしたので「鳴り龍」や土方歳三の御位牌、少し新しいものにはなるけど近藤勇・井上源三郎・沖田総司の御位牌にも参拝いたしました。

境内には可愛らしい梅も。

折角なので境内の裏山に登り、山内八十八ヶ所巡りのお遍路も(笑)
ほら私、今年が本厄だから…(^_^;)

ちなみに高幡不動尊の裏山は城跡でもあります。

高幡城主郭

主郭虎口?
まぁ、遺構は殆ど失われていますが・・・。

主郭から見晴らす石田村、土方歳三の故郷。

八十八ヶ所巡りも無事にコンプリート。
八十八ヶ所めは山の麓、大師堂の前にあります。

最後に奥殿へ。
こちらの寺宝展は、幕末ファンには垂涎ものです!
一つ一つ紹介し切れないので、是非一度訪れてみてください。
関東三大不動の一つ、丈六不動三尊像も間近に拝めます。

厄払い?禊ぎ??の参拝(笑)を終えた後は、日野駅近くのお蕎麦屋さん「ちばい」へ。

お庭の梅が綺麗に咲いていました。
真っ赤な花を咲かせることから、「ちばい」と呼ばれています。元々は八王子千人同心・石坂弥次右衛門邸に植えられていました。
文久元年、同じ千人同心・井上松五郎(源三郎の兄)の案内で石坂邸を訪れた近藤勇も、そこで目にしたちばいを大層気に入って愛でたと云います。
石坂弥次右衛門といえば、日光勤番で迎えた戊辰戦争、その後の悲劇の結末でも知られます・・・。
(詳しくはコチラ )
ちばいは後に日野の郷土史家・谷春雄氏(故人)へ接木が贈られ、現在に至ります。

まさに、多摩の多くの人々の歴史と想いが詰まった花・・・

そんな花を愛でながら、平成の世にいただくお蕎麦の味もまた、格別でした♪
2016年もどうか、良い年でありますように☆
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