歓昌院坂～丸子城の北尾根

今回は宇津ノ谷峠をメインに、駿河の山中に残る古道をめぐるオフ会。
静岡駅で集合して、まずはバスで羽鳥まで移動・・・


枕草子にその名が見られ、古くから歌枕にもなっている木枯しの森を眺めつつ藁科川を越え、牧ヶ谷から歓昌院坂を南へ向かって登っていきます。


牧ヶ谷で見かけた観音堂。古い庚申塔などもありました。


歓昌院坂は牧ヶ谷～(歓昌院のある)丸子の泉ヶ谷を結ぶ峠道で、古くから駿府への往来を繋ぐルートの一つだったと考えられています。


山道へと分け入る分岐点には道標がありました。
左 歓昌院坂 ○△□（←読み取れずw）
とある通り、ここは左へ進みます。


歓昌院坂の山道
登りはじめこそ、まずまずの歩きやすさでしたが・・・


次第に道は荒れ始め・・・


一部、殆ど崩れてしまっているような箇所もありました。


山道に入ってから20分ほどで、峠が見えきます。


峠に上がる部分で道は、綺麗に切り通されていました。


歓昌院坂の峠


目指す泉ヶ谷へはそのまま真っ直ぐ、こちらの道を北へ下っていけばいいのですが・・・


思いの外、時間が早かったので急遽ルートを変更して峠からはこちらの西尾根を登り、その先の尾根の分岐点で南へと進路を取って、丸子城を経由して下山することになりました。


結構な細尾根。


途中、明らかに人の手が入った痕跡も見受けられましたが・・・まぁ、畑の跡といったところでしょうね。


歓昌院坂の峠から西へ伸びる尾根は勾配もきつく、体力的にしんどかった・・・。
すっかり泉ヶ谷へ下るつもりでいた私は、ペースを乱してバテバテ・・・同行者にご迷惑をおかけしました(´-∀-｀；)


ようやく、丸子城へ向けて南へ伸びる尾根との分岐点まで到達しました。
丸子城の北方、高所に位置する尾根の合流点・・・地理的条件からして、何かしら城の背後を警戒するための施設でもあったのでは？と期待していましたが、それらしい痕跡は見受けられませんでした。
ここからは丸子城へ向け、ひたすら下っていきます。


しばらくは急勾配な下りが続きます。


北側の尾根から見下ろす丸子城跡。


勾配がなだらかになると、明らかに古道を思わせる痕跡が続いていました。


まるで横堀みたいですね。


写真では分かりづらいですが、古道が二股に分岐し、まるで二重堀のように並行している箇所も。


S字を描くように右へカーブし・・・


そして、すぐにまた左へカーブする古道。

しばらくすると、この道は丸子城北曲輪の堀切に達します。
道としての痕跡や、周辺で交錯する山中の古道の存在などから考えても、往時からきっと城へのルートの一つだったのは間違いなさそうです。

この後は、少し丸子城にも立ち寄ってから下山しました。
風花舞い散る中バスで移動し、次は旧東海道の名所としても知られる宇津ノ谷峠へ向かいます。