« 丁サ、叶同館、他 ― 箱館戦争めぐり⑧ ― | トップページ | 大圓寺、権現台場、四稜郭 ― 箱館戦争めぐり⑩ ― »

2019年10月23日 (水)

志苔館 ― 箱館戦争めぐり⑨ ―

20191012a01
旅の2日目は、函館朝市での贅沢な朝食に始まり・・・

20191012a02
函館空港すぐ南の志苔館へ。
道南十二館の一つで、続日本百名城にも選定されています。

20191012a03
コシャマインの戦いで亡くなった志苔館主和人御霊、及び阿伊努(アイヌ)御霊を祀る慰霊碑。

20191012a04
志苔館図

20191012a05
西側の二重堀越しに虎口。

20191012a06
それにしても見事な二重堀です。

20191012a07
二重堀の海側を見ると、直下に小さな港も。
周辺の海域にはごく浅い岩礁帯が広がっており、この港の辺りだけが船をつける水深を確保できているようでした。
この地に館が築かれた一因になっているのかもしれません。

20191012a08
郭内から二重堀。
発掘調査の結果、二重堀の外側にも柵と門が築かれていたことが判明しています。

20191012a09
広い郭内からは、複数の時代に跨る建物跡が見つかっています。
そのうち、初期のものと推定される建物遺構が展示されていました。
また、郭の周囲をグルッと土塁が廻っていますが、虎口のすぐ脇など、いくつか不自然な切れ目もあります。

20191012a10
箱館戦争時、志苔館は旧幕府脱走軍(以下 旧幕府軍)の台場としても利用されたと考えられています。

20191012a11
こうした土塁の切れ目は、旧幕府軍の手により砲座として改変された痕跡ではないでしょうか。

20191012a12
最後にもう一度、綺麗な二重堀を目に焼き付けて志苔館に別れを告げます。

20191012a13
この後は近くにあったトラピスチヌ修道院にも立ち寄り、次の行程へと移ります。

|

« 丁サ、叶同館、他 ― 箱館戦争めぐり⑧ ― | トップページ | 大圓寺、権現台場、四稜郭 ― 箱館戦争めぐり⑩ ― »

お城、史跡巡り 北海道・東北」カテゴリの記事

新選組・戊辰戦争」カテゴリの記事

コメント

2019.10.24の、権現台場に関する内容に、「こちらの大鳥居にも怪しい痕跡が・・・。」とありましたが、箱館戦争時の弾痕です。

幾つかのURLに、そのように書かれていますが、それだけでなく、実際に四稜郭の戦いを見聞した古老の話を昭和7年に聞き集めた服部安正氏が、それをまとめて昭和10年に発行した「四稜郭史」(函館中央図書館蔵)に、
「御影石の大鳥居、それに弾丸の跡もあざやかにのこって」と書かれています。

投稿: テリー・サバラン | 2020年1月26日 (日) 12時17分

テリー・サバランさん>
ご教示いただき、ありがとうございます。
実際にそのような証言が残っていたのですね。「四稜郭史」、是非読んでみたいです。

投稿: しみず@管理人 | 2020年1月29日 (水) 06時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 丁サ、叶同館、他 ― 箱館戦争めぐり⑧ ― | トップページ | 大圓寺、権現台場、四稜郭 ― 箱館戦争めぐり⑩ ― »