伊吹山の薬草園
11月2~4日は岐阜・長野への旅。
初日は前乗りということで、のんびりとお昼頃に岐阜入りし、まずは県境を越えて伊吹山の麓へ。
伊吹山には、織田信長が宣教師に開かせた薬草園があったという話が伝えられています。
この薬草園について何か情報がないかと、「伊吹山文化資料館」にお邪魔してみましたが手掛かりは得られず・・・近くの「伊吹薬草の里文化センター」にも薬草園があると教えていただいたので、そちらにも足を運んでみました。
伊吹薬草の里文化センターの薬草園と伊吹山。
・・・時季が悪かったのか、薬草はその殆どが枯れ果てていました(;^_^A
宣教師フランシスコ・カブラルから「人々の病を治すには薬が必要であり、そのためには薬草栽培が不可欠である」との進言を受けた織田信長は、伊吹山に薬草園の開設を許可したと伝えられています。
50町歩という広大な敷地には、西洋から持ち込まれた薬草が3000種類も植えられていたのだとか。
この話は、江戸時代に編纂された「切支丹宗門本朝実記」「切支丹根元記」「南蛮寺興廃記」といった文献に見られるとのことで、「永禄11年(1568)に、信長が安土にいる時のこと」としているようです。
しかし、信長が安土に自らの居城を築き始めるのは天正4年(1576)のことであり、宣教師との出会いも永禄12年のルイス・フロイスが初めてだったのではないかと記憶しています。
こうした点からも、史料的に信憑性は低いと考えざるを得ないのですが、伊吹山には今も、ヨーロッパから入ってきたと考えられる雑草類が多く自生しているのだそうです。中でも「イブキノエンドウ」や「キバナノレンリソウ」、「イブキカモシグサ」などはヨーロッパ原産で、しかも伊吹山にしか自生していないのだとか。
それらが、件の薬草園に植えられた3000種もの薬草と共に持ち込まれたものなのか否かは、今となっては特定する術もないのでしょうが・・・。
この日は天気も良く、伊吹山がとても綺麗でした。
この後は岐阜市へ引き返し、黒野城跡に向かいます。
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