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2023年3月 4日 (土)

妙満寺(安珍・清姫の鐘、雪の庭)

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京都中心街の北の外れ、岩倉の地に建つ妙満寺。
こちらが所蔵する安珍・清姫の鐘を拝観するため、お邪魔しました。

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妙満寺境内案内図
左下に写真で掲載されているのが安珍・清姫の鐘です。

延長6年(928)、熊野詣への途次、一夜の宿を求めてきた僧・安珍への恋に落ちた清姫。
しかし、その想いが実ることはなく、やがて安珍に裏切られたことを知った清姫は蛇になって安珍を追い、遂には紀州道成寺の鐘の中に逃げた安珍を鐘ごと焼き殺してしまいました。
(この安珍・清姫の物語は「道成寺物」として、能楽や人形浄瑠璃、歌舞伎などの古典芸能でも扱われているようです)

正平14年(1359)、長く鐘が失われたままになっていた道成寺に新たな鐘が寄進されましたが、その直後から災厄が続くようになり、祟りを恐れた人々によってその鐘も山林深くに捨てられてしまったのだとか。

更に時代は下って天正13年(1585)、豊臣秀吉の紀州攻めに従軍していた仙石権兵衛秀久がこの話を聞きつけ、打ち捨てられていた鐘を探し出し、京都へ持ち運ばせました。
鐘は中京区寺町二条にあった妙満寺に納められ、無事に供養されたと云います。

鐘は本堂に展示されています。
想像よりも小振りで、高さは・・・120㎝程もあったでしょうか。
とても綺麗に、大切に保管されていました。

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妙満寺といえば、この雪の庭でも知られています。
雪の庭は寺町二条に所在した妙満寺塔頭の一つ、成就院に造営されました。
昭和43年に妙満寺が現在地へと移転した際、石組をそのままに移設し、本坊の庭園として復元されました。

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清水寺成就院の「月の庭」、北野天満宮成就坊の「花の庭」(明治期の廃寺で消失~令和4年再興)と並び、「雪月花の三庭苑」と称されました。

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手前に写る蹲踞は、秀吉によって架けられた五条大橋の橋脚の一部を利用して作られています。

妙満寺、春になれば桜や躑躅が境内を飾るそうです。

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