後藤象二郎に贈られたサーベル
静嘉堂文庫美術館にて開催されている「サムライのおしゃれ」展にお邪魔し、新発見された後藤象二郎のサーベル形儀仗刀を拝観してきました。
慶応4年2月30日(太陽暦では1868年3月23日)、天皇に拝謁するため、宿所の知恩院から御所へ向かっていた英国公使パークスは、その途次、暴漢2人の襲撃を受けます。
しかし、随行していた後藤象二郎(土佐藩)らの活躍により襲撃は退けられ、パークスは難を逃れました。
初公開されているサーベル形儀仗刀は、その活躍を讃え、感謝のしるしとして英国女王ヴィクトリアから後藤らに贈られたものです。
三菱財閥二代目総帥・岩崎彌之助の妻が後藤の娘だった関係で、静嘉堂文庫の書庫に眠っていたものと思われます。
刀身には;
PRESENTED TO GOTO.SHOJIRO
IN MEMORY OF THE 23RD OF MARCH, 1868
との刻印があり、鞘やベルト類、それらを収納するケースと一緒に展示されていました。
※本品は撮影が許可されていて、実際に私も撮らせていただきましたが、blogへの掲載は控えさせていただきます。
貴重な品を報道発表から日を置かず、早々に公開してくださったことに感謝。
その他では風俗画や印籠、刀剣の拵え・目貫・鍔・縁頭といった品が数多く展示されていました。
どれも美や贅、意匠をこらした品々ばかりで道具・武具というより、もはや美術品・芸術品といった感じです。
最後に、国宝の曜変天目とも2年ぶりの再会を果たせました。