有岡城
1月中旬の週末、神戸を訪れる予定があり、そのついでに未訪のままになっていた有岡城にも足を延ばしてきました。
JR伊丹駅の周辺一帯が有岡城の主郭部だったようで、駅の横には史跡公園も整備されています。
有岡城惣構図
図で見ると、不自然に感じるほど主郭部が惣構の東端に寄っていますが、この惣構の東側のラインは伊丹台地の縁で崖になっていたようです。
有岡城主郭北端に残る石垣や土塁。
建物礎石跡や井戸跡なども復元展示されていました。
主郭西側の堀跡。
その南側の土塁、堀跡。
ところで、有岡城といえば荒木村重が織田信長に叛旗を翻して籠城した折、説得の使者として訪れた黒田官兵衛が城内の牢に幽閉されたことでも知られます。
その牢の位置は判明しませんが、黒田家が編纂した「黒田家譜」によると、牢の後ろには溜池があり、官兵衛の家臣・栗山善助は夜陰に紛れて池を泳ぎ渡り、官兵衛と連絡を取っていたそうです。
江戸時代初期、寛文九年(1669) に成立した「伊丹郷町絵図」には、有岡城主郭の東側に池のようなものが描かれています。
JR伊丹駅東側の地形。
現在も細い川が流れていますが、堀や池だった名残に見えなくもないですかね。
牢の外に咲く藤の花が幽閉される官兵衛の慰めになった、というエピソードも伝わっていますが、JR伊丹駅北東側の地名は「藤ノ木」・・・なんだか想像を逞しくしてしまいませんか。
続いて旧石橋家住宅、旧岡田家住宅の前を抜けて・・・
猪名野神社へ。
有岡城惣構の北端、岸の砦跡になります。
境内に残る岸の砦土塁。
その外側。
この小径は堀跡、ということでいいのかな?
この日は冷え込みが厳しく、急な雨もありましたので早々に退散しました。
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